ホルモン治療を始めると決めた日
僕がホルモン治療を始めると決めた日は、僕にとって人生の大きな分岐点でした。
今、思い返しても、その決断には不安もあったけど、
それ以上に「やっとありのままの自分で生きられるかもしれない」と希望がありました。
正直、ずっと迷っていました。
「本当にやるべきなのか」
「副作用は大丈夫だろうか」
「周りの人にどう思われるか」
いろんなことが頭をぐるぐるして、何度も立ち止まっては考え直して。
でも結局、僕の中で一番強かった思いは、「自分の心に素直に生きたい」という気持ちでした。
鏡を見るたびに、声を出すたびに、違和感が胸を刺すようにあって、
「これは本当の自分じゃない」と思いながら生きる日々は、本当に苦しかった。
自分一人が我慢すれば家族や周りの人を悲しませたり、苦しませたりしない。
でも、この先、一生偽り続けるのはしんどいな。
そう思ったのが、最後の後押しになりました。
1回目 ホルモン注射
治療を始めた日は、病院を出たあと、空がいつもより明るく見えたのを覚えています。
「やっとスタートラインに立てた」
そんな感覚でした。
もちろん、治療がすべてを解決してくれるわけではない。
それでも、あの時勇気を出して一歩踏み出せた自分を、僕はいま誇りに思っています。
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